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敬語の正しい使い方|「ら抜き言葉」「二重敬語」など間違いやすい表現を徹底解説

仕事術・マナー

敬語の間違いは「知識不足」ではなく「思い込み」から生まれる

「丁寧に話しているつもりなのに、なぜか失礼に聞こえてしまう」「この言い方で合っているのか不安になる」——ビジネスシーンで敬語に自信が持てない人は多いです。

敬語の間違いで多いのは、無知からではなく**「これが正しい」という思い込みや慣習的な誤用**から生まれるケースです。長年使われてきた誤った敬語表現が広まり、間違いと気づかないまま使い続けているのです。

正しい敬語を使えると、相手への敬意がしっかり伝わり、ビジネスシーンでの信頼感が上がります。この記事では、敬語の基本から間違いやすい表現、シーン別にすぐ使えるフレーズまで、わかりやすく解説します。

敬語の3種類を正しく理解する

敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類があります。これらの違いを理解することが、敬語マスターへの第一歩です。

尊敬語——相手の行動を高める表現

相手(目上の人)の行動・状態・持ち物などを高めて表現するときに使います。相手を主語にするときの敬語です。

普通の言葉尊敬語
言うおっしゃる
するなさる
いるいらっしゃる
来るいらっしゃる・お越しになる
行くいらっしゃる・おいでになる
食べる・飲む召し上がる
見るご覧になる
知っているご存知(ごぞんじ)
もらうお受け取りになる

謙譲語——自分の行動をへりくだる表現

自分(または自分側の人)の行動をへりくだることで、相手を立てる表現です。自分を主語にするときの敬語です。

普通の言葉謙譲語
言う申す・申し上げる
するいたす
いるおる
来る・行く参る・伺う
食べる・飲むいただく
見る拝見する
知っている存じる・存じ上げる
もらういただく・頂戴する
あげる差し上げる

丁寧語——丁寧に話すための表現

相手や場に関わらず、丁寧に話すための言葉遣いです。語尾に「です」「ます」「ございます」をつけるのが基本です。

よく間違える敬語10選

間違い1:「ご苦労様です」を目上の人に使う

「ご苦労様です」は目上の人が目下の人をねぎらう言葉です。上司・先輩・取引先に使うのは失礼になります。目上の人には**「お疲れ様です」**を使いましょう。

間違い2:「なるほどですね」

「なるほど」は相手の話に納得したことを示す言葉ですが、もともと目上の人に使うのは失礼とされています。「なるほどですね」は「なるほど」に「ですね」をつけただけで敬語にはなりません。代わりに**「おっしゃる通りです」「さようでございますか」「よくわかりました」**を使いましょう。

間違い3:「了解しました」を上司に使う

「了解しました」は同等・目下の相手に使う表現です。上司や取引先への返事には**「承知いたしました」「かしこまりました」**を使いましょう。

私も新人時代、「了解しました」を上司に使ってしまい、注意を受けた経験があります。言葉の使い方一つで印象が変わることを、そのとき強く実感しました。

間違い4:「お世話様です」

「お世話様です」は目下・同等の相手に使う言葉で、目上の人には失礼になります。取引先・上司には**「お世話になっております」**を使いましょう。

間違い5:「よろしかったでしょうか」

「よろしかったでしょうか」は、現在のことを過去形で確認する表現で、時制がおかしい日本語です。正しくは**「よろしいでしょうか」**を使いましょう。

間違い6:「〜でよろしかったですか?」

同様に「Aでよろしかったですか?」も誤った敬語表現です。正しくは**「〜でよろしいでしょうか」**です。

間違い7:「〜させていただきます」の多用

「させていただきます」自体は間違いではありませんが、なんでも「させていただく」にしてしまうのは不自然です。たとえば「報告させていただきます」は「ご報告申し上げます」、「確認させていただきます」は「確認いたします」の方が自然です。

間違い8:「お〇〇させていただく」の二重敬語

「お召し上がりになられる」「おっしゃられる」は尊敬語が二重になっている二重敬語(後述)の例です。「召し上がる」「おっしゃる」だけで十分です。

間違い9:「拝見させていただきます」

「拝見」自体が謙譲語のため、「させていただく」をつけると敬語が重なってしまいます。正しくは**「拝見いたします」**または単に「拝見します」で十分です。

間違い10:「〜になります」の誤用

「こちらが〇〇になります」はよく使われますが、「〜になる」は変化を表す言葉のため、変化していないものに使うのは誤りです。正しくは**「こちらが〇〇でございます」「こちらが〇〇です」**を使いましょう。

ら抜き言葉とは

「ら抜き言葉」とは、本来「られる」と書くべき活用語から「ら」が抜けた言葉遣いです。

ら抜き言葉正しい表現
食べれる食べられる
来れる来られる
起きれる起きられる
見れる見られる
考えれる考えられる

日常会話では広く使われており、若い世代では違和感を感じない人も多いですが、ビジネスシーン・フォーマルな場では正しい「られる」形を使うことが基本です。取引先や目上の人との会話では特に意識しましょう。

二重敬語とは

二重敬語とは、一つの言葉に対して同じ種類の敬語表現が二重になっているものです。過剰な敬語表現となり、かえって不自然・失礼な印象を与えることがあります。

二重敬語の例正しい表現
おっしゃられましたおっしゃいました
お越しになられましたお越しになりました
召し上がられる召し上がる
拝見させていただきます拝見いたします
ご覧になられるご覧になる

丁寧にしようとするあまり、敬語を重ねすぎてしまうケースです。尊敬語・謙譲語はそれぞれ一度だけ使えば十分です。

シーン別・すぐ使える敬語フレーズ集

来客・電話対応

「いらっしゃいませ。〇〇株式会社でございます」
「少々お待ちいただけますでしょうか」
「ただいま担当者に取り次ぎます」
「お待たせいたしました」
「ご用件を承ります」

お礼・お詫び

「先日はお時間をいただきまして、誠にありがとうございました」
「ご迷惑をおかけしてしまい、深くお詫び申し上げます」
「ご丁寧なご連絡をいただき、恐れ入ります」

依頼・お断り

「お手数をおかけしますが、〇〇をお願いできますでしょうか」
「誠に恐れ入りますが、今回はご要望にお応えするのが難しい状況です」
「ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます」

確認・報告

「〇〇の件について、ご確認いただけますでしょうか」
「ご報告が遅くなり、申し訳ございません」
「承知いたしました。確認の上、改めてご連絡いたします」

私の体験談

新人時代、敬語の使い方で何度か注意を受けたことがあります。特に「了解しました」を上司に対しても使ってしまい、後で「承知しました」が適切だと教えられたときは、恥ずかしさと同時に「言葉の使い方一つで印象が変わるんだ」と驚いた記憶があります。

フリーランスになってからは、敬語を使う相手が会社の上司ではなく、クライアントに変わりましたが、記事内で紹介されている基本的な敬語の使い方は、形は違っても考え方の土台として今でも役立っていると感じています。

まとめ

敬語は一度正しい知識を身につければ、自然に使えるようになります。完璧を目指すより、まず間違いやすいポイントを一つずつ修正していくことが大切です。

  • 尊敬語・謙譲語・丁寧語の3種類の違いを理解する
  • 「ご苦労様」「了解しました」「なるほどですね」など誤用の多い表現を見直す
  • ら抜き言葉はビジネスシーンでは避ける
  • 二重敬語は丁寧に見えるようで逆効果
  • シーン別のフレーズを覚えてそのまま使う

今日から使える具体的なフレーズを一つ覚えて実践してみてください。日々の積み重ねが、信頼されるビジネスパーソンへの第一歩になります。

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