フリーランスとしてクライアントに提案資料を作成する機会が増えてきた頃、ある案件でプレゼン資料を提出したところ、担当者から情報は詰まっているけど結局何が言いたいのか分かりにくいというフィードバックをもらったことがありました。当時の私はとにかく情報を漏れなく載せることばかりに気を取られていて、伝えたいメッセージがぼやけてしまっていたのです。
このフィードバックは正直こたえましたが、それ以降、資料作りの考え方を根本から見直すきっかけになりました。
失敗の原因は「情報量と伝わりやすさを混同していたこと」
振り返ると、私は情報を多く盛り込むほど丁寧な資料になると思い込んでいました。しかし実際には、情報量が多いほど相手が読み解く負担が増え、一番伝えたいメッセージが埋もれてしまうということに、あのフィードバックで気づかされました。
見直した資料作りの考え方
1スライド1メッセージに絞る
情報を漏れなく詰め込むのをやめ、1枚のスライドで伝えることは1つに絞るようにしました。各スライドには伝えたいことを1つだけ設定し、それ以外の情報は削るか別資料に移すようにしています。
結論を先に伝える
最初から順に説明するのではなく、結論を先に伝えてから詳細を補足する構成に変えました。相手が最初に何が言いたいかを把握した状態で詳細を聞けるため、途中で迷子になりにくくなったと感じています。資料全体の分かりやすさに直結した、大きな変化のひとつです。
図や視覚情報で補う
文章で細かく説明するのではなく、図やグラフ、キーワードで視覚的に伝えるようにしています。文章はできるだけ短くし、視覚情報で補うことで、パッと見て内容が伝わる資料になってきました。
私が実践している資料作りの手順
資料を作る前に、この提案で一番伝えたい結論を一文で書き出し、その結論を裏付ける根拠を多くても3つ程度に絞ります。作成後は、一度声に出して説明してみて、話がスムーズに流れるか確認するようにしています。この声に出して確認する作業は地味ですが効果的なチェック方法で、文字で見ているだけでは気づかない説明の飛躍や話の順番のおかしさに、声に出すことで気づきやすくなります。資料を作り終えた後は、自分ではなく初めてこの資料を見る相手の立場になったつもりで見返すようにもしています。専門用語を使いすぎていないか、前提知識がない人でも理解できる流れになっているかを確認することで、伝わりやすさがさらに向上したと感じています。
| 以前の考え方 | 見直した後の考え方 |
|---|---|
| 情報を漏れなく詰め込む | 1枚のスライドで伝えることは1つに絞る |
| 文章で細かく説明する | 図やグラフ、キーワードで視覚的に伝える |
| 最初から順に説明する | 結論を先に伝えてから詳細を補足する |
まとめ
- 情報量の多さと伝わりやすさは別物だと理解する
- 1スライド1メッセージを意識して情報を絞る
- 結論を先に伝え、詳細は後から補足する構成にする
- 作成後は声に出して説明し、流れを確認する
次に資料を作るときは、まず「一番伝えたい結論」を一文で書き出すことから始めてみてください。

